産地レポート@長崎県・島原半島

【紅ほっぺ】

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紅ほっぺは「あきひめ」と「さちのか」を交配させた静岡生まれの品種です。花が咲いてからは農薬を使わず大事に育てられている「紅ほっぺ」。大粒で香りも高く、果心部まで赤く甘くておいしいです。名前どおりほっぺが落ちるほどおいしいです。生産者がまごころをこめて作ったいちごは鮮度が命のため、お手元に届いたら早めにお召し上がりになることをおススメいたします。冷蔵庫で保管された場合は、食べる少し前に出されておくといいようです。また、食べる時はへたを取り、取った方から食べると最後に一番甘い先端の部分で終わるのがおいしく食べる方法だと思いました。

 

【さがほのか】

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さがほのかは、「大錦」と「とよのか」を交配させた佐賀生まれの品種です。大粒で糖度が高く酸味が少ないため上品な甘さが広がり食べごたえがあり、とても香りがよいです。生産者が手間暇かけて育てたイチゴは、土づくりに力を入れているため、農薬を最低限に抑えることができるようです。いちごはとてもデリケートなので、飛行機での運搬でいたんでしまうことが多いのですが、この品種は、比較的果実がしっかりしているので今後生産量が増えていくとのことです。

さて、写真の白いイチゴは熟していないのですが、試しに食べてみました。有機栽培をしているのでおいしとは思いませんが、食べられました。生産者の方は、イチゴに光がイチゴに当たるように竹の棒でイチゴに影がかからないように日々努力され、真っ赤なイチゴをつくるそうです。

余談ですが、この冬話題になっている「初恋の香り」と命名された白いまま熟したイチゴ。紅白で縁起が良いと大人気で生産が追いついていないようです。一粒1000円前後の値段に驚きましたが、岐阜の「美人姫」は桐箱に4〜5粒入りで5万円と更に上をいく値段。来年1月から3月初旬に500箱出荷予定。

 

【とよのか】

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小粒ではあるが、ほど良い酸味でありながら糖度も高く、とてもジューシー。かつては「西の横綱」と言われるほど一時代を築いた美味しさがあります。「とよのか」の改良品種として、「あまおう」、「大錦」と「とよなか」の交配種として「さがほのか」が作られるなど、今は大きさと甘さの競争が激しさを増し、イチゴ戦国時代と呼ばれています。品種改良の激化はまだまだ続くようです。

木箱はミツバチの巣箱です。ミツバチはイチゴの花粉交配を10月から翌年2月まで続きま す。生産者の方は「文句も言わず黙ってよく働いてくれるからありがたい」とおしゃってました。

さて、ビニールハウス栽培といっても、夜になるとねずみやお猿さん、いのししなど招かざるお客さまがやってくるそうです。

 

【トマト〜瑞紅】

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瑞紅は、「桃太郎」と「瑞栄」を交配させた品種です。日持ちが良く紅色で糖度が高く味わい深いとされています。ハウス栽培のトマトは、空とにらめっこで温度と湿度の管理をしているそうです。この時期のトマトは、味がのり糖度が増し、おいしいそうです。理由は夏のトマトに比べ、ゆっくり赤くなっていくからだそうです。

冬のハウス内は暖かくてさぞかし作業は楽なのかと思っておりましたが、実際に31℃のハウスに10分も入っていないうちに暑さで気分が悪くなってしまいました。生産者の方も初めは体温調整がうまくいかず体調をこわしたが慣れたと笑顔で答えてくれました。

 

【馬鈴薯〜デジマ】

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ジャガイモといえば北海道を思い浮かべる方が多いと思いますが、北海道が出荷する前に、南にある長崎県は春馬鈴薯・秋馬鈴薯として出荷できるため、長崎県は日本第2位の生産地なのです。山を切り開いた段々畑は上と下では気温差があるため、下から順番に収穫しているそうです。山を切り開いた段々畑には、農機械を入れることができないほど小さなものもありました。農家ごとに効率を上げるため、山を切り開いて畑を広くしたり、連作障害に対応するため自家堆肥を投入するなど工夫されているようです。

今回、産地を訪ねてレポートをして、生産者の土へのこだわり、農作物に対する熱い思いを知り、「物作りの大和魂」に触れることができました。「安心・安全でおいしいものを消費者の皆様に提供したい」という強い思いがエネルギーの源であるのだと感じました。

私が想像していた以上に、日々の農作業は大変だと知ることができました。同じ姿勢での作業で「腰にくる」、「休みはあってないようなもの」、「常に天気を気にしている」などの苦労話を笑いながら話されていたのが印象的でした。どの生産者の方も自分達がつくったものはとにかくおいしいからどんどん食べるよう勧められました。

日本の自給率が低いと叫ばれている中、今元気な農家が未来の日本の食生活を支えてくれると信じております。そのためには、消費者想いの農作物を積極的に食べることが日本の明るい未来を導くことだと強く思いました。

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